木漏れ日に泳ぐ魚
登場人物は実質二人.
男が一人に女が一人.
舞台は一緒に住んでいた部屋.
時間は夜から朝まで.
お互いがある人物を殺したと思いこんでいて, それを自白させようとしている.
ここまで聞くと, ミステリーぽく聞こえるが, 全くそんなことはなかった.
この後, 物語は二転三転するが, 姑息なサプライズを感じさせるに過ぎなかった.
そして, 全てが明らかになった時に女は部屋を出て行き, 前の恋人のところに電話をした.
ストーリー的にはこんな感じだった.
何度か, 物語をひっくり返していながら, それが伏線になるわけでもなく, 本線かと思えば, 実は複線だったみたい感じの書き方だったので, 読んでいて正直疲れたというのが, 正直な感想だった.
ただ, この本で唯一面白かったのが, 主人公の男と女が節ごとに交互に語り部になっているところである.
時間は一本でありながら, つまり, 語り部が変わっても基本的には時間は戻らない(もちろん回想部分はあるが).
このような手法は非常に面白く, それだけなら, かなり読みやすくなったのだが, どんでん返しになっていないどんでん返しが余計だった.
それが, 小説全体を陳腐な作品にしてしまったような気がする.
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